Blenderのマニュアルを通して読んだりしたせいで、Apple booksでの連続読書日数が100日を超えたので、記録を切らずに何か読みづけたいものだと思って本を選んでました。
指輪物語も読み終わったところなので、Lord of Ringsの原著が第1候補だったけど、Kindle版は無料で入手済みなので、Apple bookstoreで(日本語版の約6000円に加えて)さらに1600円も出すのはためらってしまった。
では、ということで思いついたのが、そこそこの受賞作でありながら電子書籍化されていないピーターワッツのブラインドサイト。 それなりに面白そうなので、創元がやる気を出すのをずっと待ち続けていたのだけど、どうも無理らしい。 もういっそのこと英語で安く読んでしまえばいいじゃないか。
探せばある、ある、英語版1500円。日本語の文庫上下分冊購入より500円お得。 これにしようかと思って無料サンプルを試し読みつつ更に探してみると、なんと作者のホームページから全編ただでダウンロードできるんですって。 しかもepubフォーマットも用意してある。 ということでこれに決まり。
1日数ページのペースで読み始めて第1章Theseusを読み終わったところだけど、まあ英語で読んでいるので日本語で読んだ時の10分の1くらいしか面白さが伝わってはいないとは思うのだけど、あんまり面白くないなあ。
ゲーム理論に中国人の部屋、意識といったキーワードを足掛かりにしたファーストコンタクトもので、 なんか道具立てが20世紀的な(陳腐な)ハードSFだなあという感じである。今のところ。
多分僕がグレッグイーガンが好きなのは実装の描写が豊富だからなんだろう。 でPeter Wattsはどうなんだ?(ちなみに三体は全然読む気なし。クララとお日さまの方が優先度高い)。
"viviscetion" という言葉が出てきた。Skinny Puppyのアルバム"Vi Vi Sect Vi"は、そうするとこれが由来だったのか。 うーん、これまで辞書引いたことあったかなあ。
70%読んだ。まあ、ちょっと面白くなった。知性・意識指向のハードSFということか。うーむ。
後書きはパスして、読了。 kamikazeでやられちゃうなんて情けなさすぎて-1。 深宇宙で遭遇する知性体が反物質を様々な方法で利用できることくらい予測しろよ。
さて、英語で読んだので、1/10くらいしかわかってないので、筋とは関係ありそうな、なさそな思いついたことを書き留めておく。
意識、自意識は知性の階梯の高位に位置するはずではあるけども、それが最上位ではないというのは面白い。 もちろん集団自我とか遍在意識(偏在ではないよ)みたいな話は昔からあるけども、個のレベルでも
ということを考えると、それが最適であるとは言えない。 これは昔から聞く話であるけども、一歩進んで、知性によって人類はより優れた情報処理形態への進化を妨げられた種である、自意識はエヴァみたいな拘束具であるとするのは新しいかも。 あるいは、情報処理レベルのパラサイトが自分の複製率を上げるために、寄生主のセルフチェック機能を劣化させる手段として注入した情報処理モデルが自意識かも、と考えるのは面白い。 錯視のサイトなどを見ると納得するけど、実は人類は情報処理戦において「検疫」が致死的にゆるゆるなのだ。 それをAIが真似してはいけないのだ。
なるほど、このSF小説やっぱり面白いかも。